僕らがめぐり逢うために。〜幼なじみの恋〜Ver.2
徳幸は告白を決意した!


強引に、自分の物にしようというワケではない。


ただ、自分の気持ちを知っていてもらいたいと思ったのだ。


もしかしたら、すでに気がつかれているかもしれない。


でも、そんな曖昧なものでなく、
きちんと、自分の言葉で伝えたかった。



『今日はブラバン?』

『そうでーす。』

『何時終わり?』

『はっきりは言えないけど、碧人の家には行くつもりだよ!』

(それじゃダメなんだよ)

『トクちゃん?応答せよ!』


徳幸は覚悟を決めた。


『碧人の家に行く前に、話があるんだ!』


送信ボタンを押す手が震えた。


そして、波多野からのメールを待つこと、どのくらいだっただろうか?


受信のバイブの前に、
ボタンを連打していた。


すると、そこに書かれた内容に、徳幸は目を見開いた。


『あたしも話さなきゃならないと思ってたの。』


(なんの話だ?)


徳幸は期待した。


そして、練習が終わったら入ることになっているメールを、
独り、教室で待つのだった。
< 79 / 202 >

この作品をシェア

pagetop