僕らがめぐり逢うために。〜幼なじみの恋〜Ver.2
和解
波多野からの御墨付きをもらった“新しい風”こと、徳幸は、
これからいくらでも、告白のチャンスがくることを信じ、
とりあえずは、
何かを進展させたいと悩む、波多野の手助ができるよう心がけた。
そんな徳幸は、小出家にむかう電車の中で、茜を見かけた。
この前、波多野から話を聞いて、毛嫌いすることはなくなったが、
どちらかと言えば苦手ではあったし、こちらから声をかけるほど親しくもないので、
この場は気付かぬ振りをした。
駅に着き、やはり気まずいと思った徳幸は、茜と少し間が空くよう、ホームで時間稼ぎをした。
(もう、いいだろう。)
改札を抜けて、一度辺りを見渡してから、小出家へと足を向けた時、
「何してたんですか?」
茜が待ち伏せしていた。
「…トイレ。」
「…なーんだ、あたし避けられてるのかと思っちゃった。」
「…」
「トクって無口だよね。」
(トクだと!)
「あの連中と話とか合うの?」
「そのつもりでいるけど。実際には分からない。」
「…かたい!」
「はあ?」
「ねぇ、ぶっちゃけ、あたしのこと嫌いでしょ?」
「!」
「図星だ!でも気にしな〜い!だってあたしも嫌いだもん!」
これからいくらでも、告白のチャンスがくることを信じ、
とりあえずは、
何かを進展させたいと悩む、波多野の手助ができるよう心がけた。
そんな徳幸は、小出家にむかう電車の中で、茜を見かけた。
この前、波多野から話を聞いて、毛嫌いすることはなくなったが、
どちらかと言えば苦手ではあったし、こちらから声をかけるほど親しくもないので、
この場は気付かぬ振りをした。
駅に着き、やはり気まずいと思った徳幸は、茜と少し間が空くよう、ホームで時間稼ぎをした。
(もう、いいだろう。)
改札を抜けて、一度辺りを見渡してから、小出家へと足を向けた時、
「何してたんですか?」
茜が待ち伏せしていた。
「…トイレ。」
「…なーんだ、あたし避けられてるのかと思っちゃった。」
「…」
「トクって無口だよね。」
(トクだと!)
「あの連中と話とか合うの?」
「そのつもりでいるけど。実際には分からない。」
「…かたい!」
「はあ?」
「ねぇ、ぶっちゃけ、あたしのこと嫌いでしょ?」
「!」
「図星だ!でも気にしな〜い!だってあたしも嫌いだもん!」