僕らがめぐり逢うために。〜幼なじみの恋〜Ver.2
(なんだこいつ!!人がせっかく)

「て言うか、邪魔なんだよね!はっきり言って!」

「あ?」


その茜の目は、するどく徳幸を睨みつけた。


「カオリンが好きなの?」

「どうでもいいだろ!嫌いならほっとけよ!」

「それが、そーもいかないから言ってるんです!今から家に来るんでしょ?カオリン目当てに?!」


徳幸は、歩きだした足を止め振り返り、言った。


「ちげーよ!」

「本当かな?」

「…」

「兄貴を利用して、カオリンに近づくつもりなら迷惑なのんだよね!」

「いい加減にしろよ。」

「じゃあ教えてあげる。カオリンが言ってたよ!トクのこと、なんとも思ってないってさ!」


そのことについて、リアルに、ちょっとナーバスになっていた徳幸は、怒りと言うより奪力した。


「俺は碧人達とバンドができればイイだけだ!それに…(言われなくても)分かってるよ、そんなこと。」


でも、メンバーとして必要とされているだなんて、決して、自分から言える様な徳幸ではなかった。

ただ、できることならば、

(悲劇のヒロイン気取って、お姫様気分でいるけど、よそ者の俺には、そんなの通用せんぞ!)

とでも、
言ってやりたい気分だった。


(だいたい、弟の死に、実の姉はあーなのに、どうしてコイツがこーなんだ?!)

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