僕らがめぐり逢うために。〜幼なじみの恋〜Ver.2
そんな茜に、タカはたじろぎながら、

「し、知るかよ!おまえみたいな性悪女は、どうせいつかは嫌われるっつんだよ!ざまあ見ろ!」

負け惜しみとも思える、捨て台詞を吐いた。


「なにそれ!超〜ムカつく!あんたなんか大っ嫌い!もう絶対あたしの前に、その顔、見せないでくれる!!」


タカも負けずに言い返す。

「上等だよ!その言葉、そのまま返してやるよ!」


(アレ?!うまくいっちゃった?)


去っていくタカの後ろ姿を見送りながら、
ホッと一息つく徳幸。


茜に向けられてたタカの怒りを、自分だけに絞らせ、
さらに、
茜に対して、同情を抱かせる…
そんな作戦に、
すっかり乗せられたタカは、
最後に、あんなコトを言ってはいても、
本当に、茜のことが好きだからこそ、騙されたワケで、
実は、それほど悪いヤツではナイことがわかった。



「ホントにごめんなさい!大丈夫?」

「いてーよ!」


立ち上がる徳幸の頬を見て、

「チューチューアイス買って、そこ冷やそうか?」

と、心配そうに茜が言った。


「それイイ考えだね。ついでに飲み物も!緊張で口ん中カラカラだよ!」

「えー、なんか冷静だったじゃん。あんな小細工までしてさ。」

「あんなだぁ?体張って痛い目にあってんだぞ!」

「…ありがとう。」

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