体温
「慶なんか暗くね?」
彰が僕の肩に手をのせ
聞いてきた。
僕はバイトの制服に
着替えながら答える。
「美加から連絡が全然こないんだよ」
彰が笑いだした。
「お前は美加ちやん溺愛だな」
彰には美加の話は
よくしていた。
結構頼れるやつで
バイトが終わってから
よく飲みにも行ってる。
彰は見た目けっこういいのに
付き合うのが面倒らしく
今は彼女がいない。
「お前がバイト、バンド
バイト、バンドばっかだから
美加ちやんも愛想つきちゃっ
たんじやないの~?」
…図星だった。