ラブ@メール
「もっしも~し!どう?進展あった?」
ハイテンションな咲の声。
携帯電話を左手に持ち替え、耳に押し付ける。
さらに、右手でメールをつくりながら、咲に今の状況を報告した。
咲は、すっかり恋する乙女モード。
私の話にドギマギしている様子が、電話の向こうから伝わってくる。
「もう、バッチシだよぉ!さすが桃だね!で、ハルから返事来た?」
一通り報告をし終え、咲からそう聞かれた頃。
机の上で充電器を差し込まれた、マゼンダピンク色の物体に目をやった。
既に、メールをつくっていた右手はあいていた。