ラブ@メール
「遊園地に行ったときから、桃がハルのことを好きだったのは知ってた。だから、ハルにいつか桃を取られるんじゃないか、桃がハルのところへ行っちゃうんじゃないかって、いつもビクビクしててさ。ハルとも連絡取ってなかったんだ。だから、今日マジ焦った。早く桃を俺のものにしないと…って。でも、今すげー後悔してる。怖かったよな?ごめんな………」
レンは一気にそう言うと、私を抱きしめる腕の力を強めた。
レンの想いが痛いほど伝わってきて、目頭がじんと熱くなる。
レンと付き合うとき、レンを心から笑わせてあげられるようにしようと決めた。
私のハルへの気持ちに気づいていたレンは、無理をして笑っているように見えたから。
レンと付き合ったこの5ヶ月間は、心から笑っているように見えた。
見えていた…だけだった。
レン、必死だったんだね。
だから、弱音なんか全く吐かないで、あんなに笑ってたんだね。
私を楽しませるために。
私が離れないように。
「気づかなくて、ごめんね……。」
私とレンは互いに抱き合ったまま、静かに涙を流した。