ラブ@メール
「おはよう、桃!」
そう言う彼女の後ろには、黒い長い車が横に止まっていた。
毎回、咲の私服にはびっくりする。
いつものように、ブランドの服に、バッグ。
ミルクティー色のロングヘアーの髪は、根元の方まで巻かれている。
顔中がキラキラしているけれど、今日の化粧は控えめな方だ。
咲が同じ格好をしているところは、1度も見たことがない。
私がどんなにお洒落をしても、咲には到底敵わない。
でも、なぜだろう。
今日だけは、誰よりも可愛い女の子でいたかった。