おいで。



パタパタ…、

「なんですか?先生」

「ん。お前親いないんだってな?」

「あ、はい」



ちいには、親がいない理由が
分からなかった。



分からないというのも

ちいは10歳から前の
記憶がすっぽり抜けて居る

その理由すらも分からない



分かってたのは

松山智愛という名前と

お母さんが残したネックレス。



「辛かったら早めに言え」

先生はそう言って

ちいを軽くハグした



「はい、」


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