恋 理~renri~
それにきっと彼は、私なんかよりも遥かに忙しいから。
上に立つ大変さを知ってるから、邪魔なんてしたくない…――
そうして言い訳をして、大和と連絡を取れないままに迎えた寂しい週末。
カタカタ――
家事を簡単に一通り済ませると、PC画面との睨み合いが続いていた。
悲しくも、お休みなんて関係ナシにお家で仕事をしているのだ。
亜実の通う保育園も休日はお休みなので、休日出勤も出来なくて。
昨日の夜は大量の資料を持参する為に、会社からタクシーで帰宅して来た私。
山積した纏める資料の他に、作らなければならないレジメも相俟って。
どうやら土日も、仕事に追われて終わりそうな気がしていた・・・
見積書を作成していたところで、キーボードを動かす手を止めて資料を探し始めると。
「ウソ、レジメがないっ!?」
資料の山を荒らしても見つからず、どうやら会社に置き忘れたらしい…。
「あー、ありえないっ!」
あのレジメが無ければ、完成出来ない大切なモノなのに!