恋 理~renri~
アノ日をひたすら信じて、大和だけを想っていたのに…。
やっぱり彼には、私が迷惑でしかなかったの・・・?
「っ、ひっ…、く・・・」
あれから携帯電話を床に放置したまま、ソファの上に突っ伏していて。
今まで我慢していたモノが溢れ出して、とても涙を止められない私。
出会って間もない私は、彼のコトを何も知らない…。
それにあの女性は“大和”と、呼び捨てにしていた…。
ねぇ、大和…、私は貴方にとってどの位置づけ…?
こう思うコト自体が、すでに厚かましいの・・・?
♪~♪~♪~♪
すると、そんなグチャグチャの私に届いたのは、床面で鳴り響く着信音。
「・・・・・」
そのままスルーしようとしたけれど、いつまでも煩く鳴り続いていて。
ディスプレイを見れば【川崎 大和】という表記…――
それ以前に…、専用着信音の時点で分かっているクセに。
初めて鳴り響いた着信音は、虚しさだけを募らせていくの・・・