銀の月夜に願う想い
狂う想い
【溢れた想い】
私は腹立たしい。
どうして私が一緒にいたいと望む人の隣には、彼女がいるのだろう。
今までそこには私がいたのに。
あなたが羨ましい。恨めしい。
私の大事な人の傍にいられることも。周りに認められていることも。
あなたのその居場所は本来、私のものだった。
私が何よりも望んだ、一生手に入らないもの。
でもあなたは知らないの。
あなたを見る彼の目が何の感情も宿していないことに。
その瞳はあなたでも他の誰でもなくて……
私だけを狂おしく求めていることに。