銀の月夜に願う想い
ルゼルの顔が金糸の髪で隠れる。拳を握り締めて奥歯を噛んでいる彼に、ロアルは愚か他の誰もが声をかけられないでいた。



『………ひとつだけ教えて上げるよ』

「……なに」



今他に、言うべき重要ななにかがあるのだろうか。


虚ろな青い瞳がロアルに向いた。
















『レーアの子供ね、お前の子なんだよ』


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