CROOK GIRL×BOY
レイは表情には出さないものの 驚いていた。
彼は すぐに撃たれたシークの元へ駆けつけ、ルゥと共に彼の手当てをしていた。
止血も済まし、一通り処置をしたところで レイはナオの異変に気がついたのだ。
すでに死んでるというのに、ナオは未だ一心不乱に刺し続けている。
あそこまで 彼が心を乱したのは、彼の母親が殺されたとき以来だった。
「・・・・・レイ」
「もう終わったんだよ、今日の任務は」
彼の手には これから先殺す者の名前が載った 情報の詰まった用紙。
「邪魔した奴等も 全て殺した」
そうレイが言うと ふぅ、とナオは息をつく。