CROOK GIRL×BOY
「俺の獲物だから」
誰にも 渡さない。
誰にも、コイツを殺させない。
もしこの少女を殺さなければいけないのなら、 そのときは 俺が殺す。
「勝手に他の奴に殺されたら、 嫌なんだよね」
彼の言葉に ルゥはさらに腹が立った。
やっぱり、自分は見下されているのだと思ったのだ。
『僕は、簡単に殺されない』
ピリピリとした雰囲気を、彼女はまとっていた。
「・・・・・ルゥ、帰るぞ」
そんな時、口を開いたのは レイ。
「もう夜明けだ。 ポリスが来る前に、さっさと姿を隠すんだ」
『わかってるよ』
それでも彼女は シークを睨み付けるのを、やめようとしない。
「ルゥ、さっさとソイツから離れとけ! 何されるか分かんないし」
ナオは 気付いたのかもしれない、シークの僅かな気持ちに。