CROOK GIRL×BOY
「別に、口じゃないし」
ふん、とそっぽを向く彼に、ナオはずかずかと寄っていく。
そして、
「いてっ!!」
バシッ、とシークの頭を叩いた。
「ルゥに手を出すなっ!!」
むすっとした顔で彼を睨みつけて、
「レイ! 早くルゥを連れていってよ!!」
「そういちいち叫ぶなって」
冷静なレイは 座り込んでいる彼女を、軽々と担ぎ上げる。
『また担ぐの、やめてよ』
「怪我してんだから 大人しくしとけ」
それでも、ルゥは担がれるのが嫌なのか ナオ同様、ムスっとする。