CROOK GIRL×BOY
「シーク、何故そんなにブーツが血で汚れているの?」
キラッと光る金色の長い髪の毛、
美しいエメラルドの瞳。
少女はシークに付いている血を見て顔を歪ませる。
「あぁクラル、戻ってたんだ」
クラル、と言う少女は「シークが遅いの!」と言い返す。
「それがさ、俺“首狩り”に会ったんだよ」
「嘘っ!?あの殺し屋たち!?」
座っていたクラルが勢いよく立ち上がった。
「すごいだろ」
嬉しくてたまらないのか、シークはニヤッとした表情が戻らない。
「その“首狩り”たちに、また会いたいか?」
凛とした声が小さく響く。
「ボス!」
腰まである長い銀色の髪の毛。
白い肌に紅い唇。
淡い紫色の瞳は美しい宝石のよう。
「会いたいです!奴等殺し屋が、どれほど強い者なのか見たいです」
「俺も!顔までは見れなかったから、次はあのフードをとってみせたい」
それぞれの願望を言いながら、二人はニヤっとする。
「では調度いい。明日舞踏会が開かれる、そこでより多く宝石を盗んで来い」
「そこに奴等は現れるのですか?」
「情報屋の奴等が正しければ、現れるだろう。舞踏会は夕方に開かれる。奴等の顔を見れる可能性もあるぞ」
「もちろん行きます。そして、より多くの宝石を奪い、奴等の顔もしっかりと目にやきつけて来ます」
そうシークが言うと、ボスは妖しく微笑むとドコかへ消えてしまった。
「奴等が陽のある時に現れるなんて初めてだわ」
「あぁ、ずっと真夜中だったからな。ククッはやく見てみたい・・三人の顔を」