CROOK GIRL×BOY
「あぁ、誰かと思えば殺し損ねた盗み屋クンじゃん」
ナオの表情が一気にニヤッとした。
「そっちの幼そうな女の子も仲間かい?」
ククッと笑いながらそう吐き捨てた言葉に、
クラルは・・・キレた。
「幼そうな女の子ですって!?失礼な奴ね!!あたしは18歳よ!!」
「クラル、そう簡単にキレるなよ」
「うるさいシーク!」
当分治まりそうにないクラルの怒り。
その様子を見てルゥはため息をつく。
『ナオ、さっさと殺れば』
「もちろん」
そう言い終ったと思えばすでにナオはシークに襲い掛かる。
「うぉっ!!」
ギリギりの所でシークが防御し、眉間にシワを寄せながらクラルを睨む。
「クラルのせいだからな。俺死ぬとこだったじゃん」
「シークが口出しするからでしょ」
ふんっ!とそっぽむくクラル。
殺されそうになってるのになんでそんな陽気なんだか・・
未だ言い合いをしている二人を見てさすがのナオもため息が出てしまう。
「本気ださないと、本当に死んじゃうよ」
苛立っている声と共に、剣は再び振り落とされる。
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