CROOK GIRL×BOY
「真昼間からアンタを見るのは変な感じだな」
「ここは天下の大來だ。俺たちだって、一般市民だからな」
レイのその言葉に、
シークはせせら笑う。
「何百人も殺してる奴が一般市民、か。世も末だな」
そんなシークに対し、レイは冷淡な態度だった。
「何人殺したかなんて覚えちゃいない。 でないと、割り切れないからな・・」
慮外な事を言ったレイに、
へぇ、 とシークは呟く。
「自分の欲のために人を殺してるわけじゃないんだな」
「快楽のために、・・・人を殺す奴は嫌いだ」
無情だった彼の瞳は、
怒気を含んでいる様子ながらも、どこか悲しげだった。