CROOK GIRL×BOY
「あたり一面、血でいっぱいだな」
聞き覚えのない声が、
扉のほうから聞こえてきた。
死んだ彼女を
抱き締めながら、
ナオは目線をうつす。
『誰だ、お前・・・』
そこに立っていたのは
ナオとそう年齢が
離れていないであろう
真っ赤な髪をした
少年だった。
「俺はレイ。お前を迎えにきた」
迎えに・・・?
『お前まで、俺を殺そうとするのか?』
ナオは再び、
手に力が入る。
何も言わず、ただゆっくと
近づいてくるレイ。
『近づくな!!』
そう言っても、彼は
進むのをやめない。
「今のお前に、何が出来る?」
その言葉に、ナオの
表情が歪む。