CROOK GIRL×BOY
「あーもぉ! 無駄に広いんだよこのアジト!」
「イライラするな ナオ」
「でもレイ! こうしている間にも、ルゥは・・・!」
いつものナオとは思えないほど、彼は焦っていた。
「落ち着け。 ルゥなら大丈夫だろう」
俺は決めたんだよ。
二度と喪わないようにすると。
「おい、レイ。 ここからやたらと死体が多い」
そこは先ほどまで シークとルゥが留まっていたところだった。
廊下の先を目で辿ってゆけば 二人分の足跡と、二つの滴れた血の跡。
「ルゥ、もしかして二刀流で戦ったんじゃ・・」
「おそらくそうだろうな。 けれどこのもう一つの足跡は誰のだ?」
「わかんねぇ。 でも二刀って事はそれだけルゥは危険だったって事だろ? 急がないと!」
「ちょ、待てナオ!」
一人で先に行ってしまった彼を、レイはため息を零し追いかける。