CROOK GIRL×BOY




シークが彼女を庇おうとし 飛びついていったことに驚き、動きを止めてしまったナオだったが、


「許さねぇ!!!」


刹那、 彼は素早く 奴に襲い掛かる。


ボロボロになっているルゥを守れなかったことに、 敵であるはずのシークに 借りを作ってしまったことに、


自分へ対する またしても無力だったことに、さらに怒りはあがる。



「ガハッ!!」

ナオは何度も 彼を斬り付けた。
すで奴は死に際に立っている様子だったが 一心不乱に、彼は攻撃し続けた。




母さんを、・・・守りたい者を 喪ってしまった。

絶望の中 生き続けたけれど、

俺は 見つけたんだ。 守りたいと思う 人を。


だから俺は さらに強くなるために 4週間、ずっと剣の腕を磨き上げていたのに。


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