キミボク

─元彼─

入学式は無事終わり、アタシは万由と一緒に校門まで来た。


「吉良、マジで愛奈好きだと思うよー?」
「なっ何をいきなり!?絶対冗談だよ。」
「軽そうにみえるけど、吉良、意外に思いやりある奴だよ?」
「…万由、昔からの仲なの?」
「まぁ…話したコトないけど、小中同じで、優しいって有名だったからね。」
「…そうなんだ。」
「まっゆっくり考えな!メールしてね?じゃまた明日♪」
「またねっ!!」


アタシは1人で並木道を歩く。



まさか…ね
隼斗が本気なわけない…

万由は良い奴って言ってたけど…


アタシはやっぱ珱兄だね。


幼稚園からの一途な片思いだもん。
そぅ簡単には…



バッ


「きゃっ!?な…に!?」
「愛奈っ」







後ろから勢いよく抱きついてきたのは…


「やっぱ可愛えぇなぁ~」










隼斗だった…











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