星に願いを。
「なんか…デジャヴ」
家に帰ってすぐ
着替えもしないで玄関で座って待っているあたしを見てお母さんがそう呟いた。
「今年の冬も、そうやって待ってたわよね」
「そ、そんなコトない…と思うけど……」
確かにやってましたけど。
だって、泰ちゃんを一番に見たいんだもん。
待ってる時間は嫌いじゃない。
好きな人を待ってる時間なんて尚更、
ワクワクどきどきして好き。
「本当…、蜜葉は泰ちゃんが好きよね」
お母さんの後ろからひょっこり顔を出したお姉ちゃんが溜め息混じりに呟いた。
「そっ、そんなことないもん!みんな好きだもん!叔父さんも叔母さんも、晴美ちゃんも晴奈も…」
早口で言うあたしに、お姉ちゃんはニヤッと笑う。