星に願いを。
しゅんとしていると、泰ちゃんは自分の口からあたしの手をはがして
変わりに自分の手をあたしの頭にポンッとのせた。
「よくない。どうせ落ちてきたアルバムで頭打ったんだろ?」
ここ?なんて言いながら頭を撫でてくれる泰ちゃん。
「危なっかしいなぁ。大ケガしたらどーすんの」
頭打ったなんて一言も言ってないのに…
「ごめんなさい…」
「わかればよろしい」
ニカッと笑って、泰ちゃんはあたしの落とした写真を拾い出す。
あぁ…もう、ほんと
この人には叶わない。
「ありがとう」
泰ちゃんの背中にそう呟くと、あたしも写真を拾い始めた。