星に願いを。
「あと、もう1つあるんだ。本当はこっちから渡したかったんだけど」
そう言うと、さっきと反対側のポケットに手を入れた。
「可愛いっ!」
泰ちゃんが出したのは、手のひらサイズのテディベア。
「これなら、鞄にでもつけれるんじゃないかって思って」
「指輪とテディベア2つもなんて。高かったんじゃ…」
指輪はもちろん、こうゆうテディベアって意外と高い。
「ははっ。そんなの気にしなくていいよ。俺があげたいだけなんだから」
泰ちゃんは優しすぎる。
あたしにはもったいないくらいに優しい。
時々思う。
どうして泰ちゃんは、あたしなんかを好きになってくれたんだろう。