星に願いを。
なんだかひどく焦った様子で、あたしの腕を掴む。
「ど、どうし…」
「蜜葉、泰ちゃんから何か聞いてる!?」
「え?なにも聞いてないけど。どうして?」
「泰ちゃんがいなくなったのっ」
「………え?」
急いで泰ちゃん達が寝る部屋に向かう。
ドアを開けると布団が綺麗に畳まれていて
泰ちゃんの荷物だけが無くなっていた。
「お、お母さん!」
そこにいたお母さんが、あたしの声にビクリと肩を震わせた。
「あ、蜜葉…。熱はもう大丈夫なの?」
「それは大丈夫だけど…それよりお母さん、顔が真っ青……」