星に願いを。
悲しみと覚悟
それから先のことは、あまり覚えていない。
気がつくと自分の部屋にいた。
どうやってここまで来れたのか
話はどうやって終わったのか
記憶は曖昧だけれど
お姉ちゃんが、ずっと傍にいてくれていたことだけは覚えている。
そして、今もこうして手を握ってくれている。
「…ごめんね」
静かな部屋に響く、お姉ちゃんの悲しげな声。
「どうしてお姉ちゃんが謝るの」
考えてみても、お姉ちゃんが謝る理由が見つからなかった。
「こんなことになるんなら…、あたし1人で聞けばよかった」
俯くお姉ちゃんに首を振る。
「あたしだけ何も知らずになんていれないよ。
それに、いつかはきっと嘘がバレてたと思うから」