じいちゃん、聞こえていますか??
あたしが都会にいた頃・・・


あたしが生まれたときに
涙を流して喜んでくれたこと

都会に住んでたあたしに逢うために
往復4時間もかかる道を毎週のように通ってくれたこと

まだしゃべれもしないあたしの声を・・・
「ぁー、ぉーぅ」という意味不明な言葉を聞くために
2時間も3時間も電話をしていてくれたこと

歩けるようになったときいつも公園に連れて行ってくれたこと

隣にあるコンビニでアイスを買ってくれたこと


そして、今いる町へ引っ越した頃・・

毎日毎日、じいちゃんの家に泊まっていた幼稚園時代

あの頃は家にいるよりもじいちゃんの家にいるほうが長かった。
てか、家に帰ってなかったね
家出少女みたい

そして、家を建てて一緒に住むようになった小学校時代

父に殴られたときによぼよぼの腕で、フラフラの足で、
あたしのコトを精一杯かばってくれたじいちゃん

ピアノの送り迎え、公園に連れ回しプールへも連れて行ってもらったね
病気で苦しかったのに、歩くのも大変なのにあたしが遊ぼうって
言えばいつも一緒に遊んでくれた

ワガママを言って犬を飼ってもらったときもあった

あたしがミニバスをしていて試合は見に来れなかったけど
いつもあたしの話を楽しそうに聞いてくれたね
そしてシュートを決めて活躍したと聞くと涙を流して喜んでくれた

あたしが家の前のショボイバスケットゴールで遊んでいるのを見るのがスキだったね
シュートを決めて、いっつも拍手してくれて・・・

じいちゃんのベットの中に潜り込んではワケわかんない相撲を見ながら笑ってるじいちゃんを見るのがスキだった。

氷を食べて「おいしい」というじいちゃんをマネして氷を食べる癖がついた

食事制限のあるじいちゃんにお菓子をちょこちょこ持って行ってあげたのあたしだったね・・・
そのたびに「ヒミツ」って笑ってコソコソとお菓子を食べて・・・



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