今日、殺しにいきます。
・・・・彼女のこめかみがツーッと冷たくなるのが分かった。

そして、ゆっくりと後ろを向いた・・・。

「今日、殺しにいきます。」


そう、その声は電話から聞こえるものではなかった。
電話をきった時から、彼女の後ろから聞こえるものだったのだ。



「い・・・や・・」

「今日、殺しにいきます。」


「いやぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁあぁぁぁぁ!!」

彼女の住んでいる部屋のマンションから、悲痛の叫び声が聞こえたという。


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