今日、殺しにいきます。
「・・・・っていう都市伝説なんだけど。」


矢沢春奈は、日高桜子にいまの怖い話を熱心に聞かせていた。

「ふぅん・・」
桜子は興味なさそうに、ティーン誌の雑誌をめくっている。

「ちょっと桜子、聞いてたぁ?ねっねっ!怖くない!?」

「きーてたきーてた。だから、よーするに今日、殺しにいきます。って電話がきて殺されちゃうんでしょ。」

「まぁ・・そうなんだけど〜でもね、都市伝説だから、本当の話らしいよ」

春奈は得意そうにそう言って、カチャカチャと台所で何かをつくりはじめた。

−−今日は桜子が親友の春奈の家に遊びに行ったところで、怖い話好きの春奈が彼女に都市伝説を聞かせていたところだった。

「桜子、レモンかキャラメルどっちがいい?」

「・・・え?」

少し意味不明な春奈の質問に、桜子は首をかしげた。

「あぁ、ゴメン。紅茶の話。」

(そういうことか・・)

「キャラメル〜っ!」

桜子が元気よくそう言うと、春奈は少ししたあとキャラメルティーを持ってきてくれた。


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