君と初恋とタオル。
「真菜、ありがとね…教えてくれて」
あたしが微笑むと、真菜が安心したように頷いた。
「…大丈夫だよ、あたしは隆汰くんが1番だから…」
ベランダの柵に手を置いて、グランドの野球部を見る。
背の高い、大好きな隆汰くんは今、外野らしい。
あたし達とそんなに距離は離れてない。
隆汰くんを見つめていると、隆汰くんが振り向いた。
隆汰くんがあたし達に気付いて、手を振ってくれた。
ただそれだけなのに、ドキドキする。