君と初恋とタオル。
どうしよう………
訳分かんない…
あたしはとにかく、この場に居たくなくて廊下を走った。
向かったのは、屋上に続く非常階段。
あたしは、周りから見えない影に座った。
あの子達は…山本くんが好きなんだよね。
絶対にそうだよ……
山本くん格好いいもん。
あたしだけが好きなんてこと、ないよ。
きっと他にも、いっぱい山本くんを好きな子が居るよ…………
「…う……う…っ」
涙がボロボロと目から流れてきた。
「………やだ…止まらない……」
拭っても拭っても、涙が溢れてくる。
あたしは、カバンからピンクのタオルを出して目を押さえた。