君と初恋とタオル。
どくんどくんと胸が鳴る。
まともに山本くんの顔が見れなくて、目を逸らしてしまう。
「…なんか、あった?
…………って、ごめんな。聞かれたくねぇよな…」
ポリポリと頭を掻きながら山本くんが呟いた。
「えっ…ううん?大丈夫だよ!
………ただ、辛いことがあって…ね。
それで、感情を抑えられなくなって…泣いちゃったの」
俯きながら、あたしが言うと山本くんがあたしの顔を下から覗き込んできた。
びっくりして、顔を上げると山本くんが微笑んだ。
「…俯いてると、余計に辛くなるぞ!辛い時こそ、前を見た方がいいよ。
自分の感情を抑え込むのは良くないから…泣きたい時は泣けばいいよ…」