君と初恋とタオル。
なんで、ここに…?
…もしかして……
「あの……ごめんね…居るって知らなくて…さっき気づいて…」
慌てて立ち上がりながら言うと、山本くんが笑いながら、あたしに近づいて来た。
「なんで、謝るの?」
フェンスに寄りかかって、あたしの隣に座る山本くん。
普通の行動なのに、格好いい。
あたしの胸が高鳴った。
「…なんか、お邪魔だったら悪かったし…」
小さな声で呟くと、山本くんがあたしを見つめた。
…っ見つめないでー!
「亜美、座って?」
いきなり名前を呼ばれて、体がビクッとしてしまった。
と、とにかく座ろう…
あたしは、静かに座った。