【短編】条件[続編追加]
しまいには....


『あんたの顔は、男ウケよね。』


絶対、言われたくないような言葉。


「そういえばさぁ。紀一くん、おかしいよね。」


とある女子が言った。


ちなみに今は放課後で何人かの女子と談話中。


てか、今日は、紀一くんと関わってないから知らない。


「なんか、誰か捜してるよね。」


「そうそう。しかもさ。目当てがいないのわかると....」


「なんかあったの?」


言うのを止めたからよけい気になる。


「『あいつがいなきゃ、意味がない。』って」


「「「「あいつっ」」」」


みんなでハモった。


そりゃね。


大ニュースよ。


「彼女じゃなくても、好きな人いるみたい。」


この子は、言ってて落ち込んでるし。



「みんな知らないの?」


紀一信者でない子があっけらかんと言った。


みんながなになにって食いついてきた。


「えっ〜と。紀一は、萌が好きって。」


私は、頭を抱えた。


どこをどうなったらそうなるのか。


「マジな話なの?」


「有名だよね。」


彼女は、隣にいた子に聞いた。


この子も紀一信者ではない。


「そうそう。てか、あの詐欺師。いつまでやるんだかね。」


この二人は、話を聞く限り紀一くんと仲がいいみたい。


だから、周知の事実みたいに言うのね。


「みんな騙されすぎよ。すべて萌のためなんだから。」


私は、口をバカみたいにあけて固まっていた。
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