rainy monday
私はドキドキする気持ちを抑えながら、藤間くんの手に自分の手を重ねる。

「よいっしょ!」

藤間くんは私の手をぎゅっと握って体を引っ張りあげてくれた。

「あ、ありがとう。」

心臓の鼓動が、いつもよりハッキリ聞こえる。

「どういたしまして。」

藤間くんの笑顔に、私の脈は速さを増した。


顔が赤くなるのが恥ずかしくて、下を向いていると、藤間くんが私を見ながら笑う。

「あはは、顔真っ赤。男の手に手乗せるの、緊張したん?」

「う、うん・・・。私、男の子とあんまり接する機会、ないから。」

すると、藤間くんは考えるポーズをして

「そうかぁ。じゃあ、これから増やして行こな?」

と言った。

「・・・え?」

私が不思議そうにしていると、藤間くんはハハッと笑って

「俺と話す機会、増やそな、って言っとんの。」

藤間くんと話す機会を、増やす。

つまり、仲良くなる、ということなのだろう。


「・・・仲良く、なりたい。」

気付いたら、心で思っていたことが口から出ていた。


「おう、仲良くなろうな。」

藤間くんは太陽の笑顔を、私に向けてくれた。


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