ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
『お姉さん。ぶっちゃけますけど、あたし…学校でイジメに合ってるんです』
イヴは元気なく言った。
『えっ!?』
レイナはイヴを見つめた。
『最初はね、クラスのみんなと仲良くやってたの…でも、ある日クラスの一人の子がイジメられてるのを見て、その子の味方をしたら急にあたしもイジメられるようになって…』
イヴはうつむいた。
『そんな理由で?』
『うん。何か間違ってますよね…どうして弱い者の味方になっちゃダメなんですかね…』
イヴは涙を零した。
『そのイジメられてた子は、今はどうしてるの?』
『転校しました…だから今はあたしだけがイジメられてて…』
『先生は知ってるの?』
レイナはイヴにハンカチを渡した。
『…はい。気付いてはいるみたいです。先生は学校に行かなくなったあたしの事を心配して、よく家まで訪ねてきたりします』
イヴはハンカチで涙を拭いて言った。
『へぇ〜…良い先生だね』
『お姉さん、ごめんなさい。突然こんな話なんかして、迷惑でしたね』
イヴは泣き止み笑顔で言った。