ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
病院に向かっている途中、ケイゴの携帯にレイナから電話がかかって来た。
レイナからの報告によれば、ヒロは意識を取り戻し助かったとの事だった。
『助かって良かったわね、ケイゴ』
病院の駐車場に着くなり、キサラギミサトはケイゴ見て笑顔で言った。
『…はい。ミサトさんご迷惑おかけしました』
そう言って、ケイゴは車から降りヒロのいる病室へと走った。
この時天候もすっかり落ち着き、雲間から青空が顔を覗かせていた。
病室の扉を開けると、レイナが振り返った。
『ケイゴ。ヒロ君助かったよ…良かったね』
レイナは笑顔で言った。
『ヒロ…』
ケイゴがそう言うと、ヒロは寝転がりながらケイゴを見た。
『ケイゴ…迷惑かけたな。ゴメンな』
ヒロは謝った。
『ホントだよ、バカ』
ケイゴはヒロの顔を見て、嬉しそうに言った。
『じゃあ、私練習あるから帰るね』
レイナはそう言って、病室を出て行った。
『私は花瓶に水入れてくる』
ユイも病室を出て行った。
二人が出て行くのを確認したヒロはケイゴに言った。