ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜


『でも安心して。リョータはシュンの事、ただのおじちゃんにしか思ってないから』


ミナミは冷たく言った。


『そうか…。まあ、俺は死んだ事になってるんだしな』


シュンは笑って言った。


『今日の夜のフレンズの公演を、リョータと見に行くわ』


『おっ、ホントか?』


シュンは喜んだ。


『リョータがどうしてもフレンズのライブに行きたいって言うから、仕方なく…』


ミナミは冷たい感じで言った。


『リョータが言い出したのか…そうかそうか』


シュンは喜んだ。


その喜んでるシュンの姿を見たミナミは微笑んだ。


『じゃあ、リョータを喫茶店で待たしてるから行くわ』


ミナミはそう言って、ベンチから立ち上がり去って行った。


シュンも会場へと戻った。


『シュン遅い!!』


里菜はリハーサル中に戻って来たシュンを見て言った。


『悪い、悪い。ちょっとファンの子が帰してくれなくてさ』


シュンは笑って言った。


『シュン…』


レイナは急に出て行ったシュンをずっと心配していた。


そんなレイナの様子に気付いたシュンはレイナの方を見た。


『レイナ。心配無用だ』


そう笑顔で言って、シュンはピースサインをした。


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