ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜


『16年前の12月22日か…。ありがとうシュン』


そう言って小林誠吾はシュンの前から立ち去った。


『…ありがとうって、あの小林誠吾が初めてお礼を言いやがった』


シュンは驚いた。


そして、19時となりフレンズのライブが始まった。


『今夜はおもいっきり楽しんでね。じゃあ聴いて下さい、“Friends”』


レイナがそう言うと、キースが合図をし曲が始まりレイナは歌い出した。


満席に埋まった会場は盛大に盛り上がり、フレンズのメンバーも観客もおもいっきりライブを楽しんだ。


『またみんな会いましょう、バイバーイ』


レイナがそう言って、フレンズのライブは終了した。


控え室に戻ったメンバーが雑談をしていると、扉をノックする音が聞こえた。


『失礼しまーす』


一人のスタッフが入って来た。


『またサインかしら?』


里菜はスタッフを見た。


『シュンさん、お連れしましたよ』


スタッフがそう言うと、一人の男の子と母親が控え室に入って来た。


『リョータ!!久しぶりだな』


シュンは元気そうなリョータを見て笑った。


『おじちゃん。凄い格好良かったよ』


リョータは笑顔で言った。


『だろ、だろ。俺スゲー頑張ったからな。リョータも元気そうで良かったよ』


シュンは笑顔で言った。


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