ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
『何の用だマイケル?』
キースは不機嫌そうに言った。
『まさかお前が日本にいるとはね…思いもしなかったね』
マイケルはキースを見て言った。
『…用は何だ?…用がないなら俺は戻るぞ』
キースはそう言って立ち去ろうとした。
『おい、おい。何だよキース、つれないなー』
立ち去ろうとしているキースにマイケルは言った。
しかし、キースは無視して歩きだした。
『おいっ。盗作キース!!待てよ!!』
マイケルはバカにしたように呼び止めた。
その言葉を聞いてキースは足を止めた。
マイケルは立ち止まったキースに歩み寄った。
『よくもまあ、盗作してイギリスの音楽業界を追放されたお前が、日本でぬけぬけと音楽続けられるよな。信じられないよ』
マイケルはバカにした感じで言った。
キースは黙り込んでうつむいた。
『何か反論しろよキース。というか、俺に謝れよ』
マイケルはうつむくキースの顔を覗きこんだ。
『…悪かった』
キースはボソッと呟いた。
『はあ?聞こえないねぇキース。マイケルさんの曲を盗作してすみませんでしたって、土下座しろよ』
マイケルは冷たく言い放った。
キースはこぶしをぎゅっと握りしめた。