ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜


『良いのかー?俺の機嫌とって置かないでさ。俺次第で今からフレンズを前座から外す事なんて、ちょろいんだからよ』


マイケルは笑って言った。


キースは10万人の観客の前で、ブラックムーンの前座ライブが出来るのを楽しみしているメンバーの、嬉しそうな顔を思い返した。


『…マイケルさん…あなたの曲を盗作して…すみませんでした』


キースは土下座して謝った。


『ハッハハハ。その姿、良く似合ってるよキース』


そう言ってマイケルは大笑いして立ち去って行った。


そしてキースはしばらくの間地面に座って、一人で考え込んでいたが、立ち上がりメンバーの待つ控え室へと戻った。


『キースどこ行ってたんだよ!!お前がいない間に俺たち、フレンズの前座ライブが急遽取りやめになった…』


シュンはショックを受けていた。


『どうして急に…リハーサルまでしたのに…』


里菜はガッカリしていた。


『みんな楽しみにしてたのにね…』


レイナも元気なく言った。


キースは落胆するメンバーを見て突然走りだし、ブラックムーンの控え室へとやって来て、ドアを蹴り開けた。


『マイケル!!どういう事だ!!』


キースは大声で怒鳴った。


『ふっ…俺の気が変わったんだ。だからフレンズさんを前座からはずさしてもらった。ただ、それだけだ』


マイケルは笑って言った。


フレンズのメンバーも、キースを追いかけてブラックムーンの控え室へとやって来た。


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