ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜


『キースは十分苦しんだのにな…ハァー…』


シュンは溜め息をついた。


そしてメンバーは1時間ほど話し合ったが、移籍の事もキースの事も…何も結論が出ないまま喫茶店を出て別れた。


そしてレイナが道を歩いていると偶然エリカと会った。


『あら、レイナ。久しぶりね。何か今大変な状態らしいじゃない?』


エリカは尋ねた。


『…はい』


レイナは元気なく返事した。


『三崎から聞いたけど、小林誠吾さんはミュージックブルーレコードを解雇されたんですってね』


エリカは心配そうに言った。


『え!?解雇って…小林さんがですか?』


レイナは驚いた。


『あら?知らなかった?プロデューサーとして、あなたたちフレンズの暴力沙汰の責任をとらされてね…』


エリカは事情を説明した。


『そうだったんですか…』


『でも、あなたたちは良かったわね。あなたたちも解雇されたのに、すぐに移籍先が見つかってさ。小林誠吾さんがオレンジミュージックに頭を下げて、必死に頼み込んだお陰よ』


レイナはエリカのその話を聞き驚いた。


『エリカさん…失礼します』


レイナは突然走りだした。


『ちょ、ちょっとレイナ。どうしたの?』


走り去るレイナにエリカは言った。


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