ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜


小林誠吾のその言葉を聞いていたメンバーは小林誠吾のもとに駆け寄った。


『小林さん!!』


レイナが小林誠吾を呼んだ。


小林誠吾はその声を聞き、駆け寄ってくるメンバーに気付いた。


『お前ら…』


小林誠吾は驚いた。


『小林さん。あなたも私たちと一緒で、解雇されたんですね…聞きました』


レイナは心配そうに言った。


『…ああ』


小林誠吾は言った。


『あんたはこれからどうする気なんだよ?』


シュンは心配そうに尋ねた。


『…俺はこれから自分でレコード会社を設立するつもりだ』


『だったらあたしたちも小林さんについて行きます』


里菜は思いを告げた。


『ダメだ…お前たちはオレンジミュージックに行くんだ』


『どうしてですか…どうして小林さんのもとじゃダメなんですか?』


レイナは尋ねた。


『お前たちは未来がある…オレンジミュージックに行けばお前たちを支えてくれるスタッフがいる、今まで通りお前たちは歌う事が出来るし、確かな未来も約束されている』


小林誠吾はフレンズを必死に説得した。


小林誠吾の必死な説得を聞いたメンバーはしばらく考え込んだが、メンバーの3人は顔を見つめあってニコッと微笑んだ。


『小林さん。あんたの気持ちはよくわかった…俺たち決めたよ』


シュンは覚悟を決めた。


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