ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
2002年〜秋〜
眠れない夜だから…♪
9月7日。
この日フレンズは地方ライブのために北海道へと来ていた。
『雨に濡れた君の心さえ〜僕が照らしてあげるよ〜僕が君の太陽として〜心に大きな虹をかけるよ♪』
レイナはライブハウスで熱唱していた。
あの事件以来、くじけずに頑張っているフレンズを、応援してくれるファンが少しずつ増えて来ていた。
このライブハウス内も満員まではいかないが、そんな人たちがたくさんフレンズを見に来ていた。
『今日はありがとう。私たちはもう一度頑張るから、応援お願いしま〜す』
歌い終わったレイナがそう言うと、メンバーは一人一人お辞儀をしてステージを降りた。
そしてメンバーたちは控え室へと戻り、ライブハウスを出るために荷物をまとめた。
『今日で札幌ともお別れか…明日は?』
シュンは椅子に座り荷物をまとめている里菜に尋ねた。
『明日は…小樽よ』
『おおっ、明日は小樽か。明日のライブも盛り上がると良いな』
シュンは笑顔で言った。
『さて、今日泊まる旅館に行こうか』
キースはそう言って、メンバーの荷物や楽器を台車に乗せ、レンタカーまで運んだ。
そしてメンバーは荷物や楽器をレンタカーに乗せ旅館へと向かった。