ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
『えっ!?…俺そんなに酷い事言ったか?』
シュンは泣いている里菜を見て戸惑った。
『余程傷ついたんだよ…だから泣いてるんだよ』
レイナはシュンを軽く叱った。
そんな様子を黙って見ていたキースが口を開いた。
『里菜!!お前が何歳になろうが里菜は里菜だ。俺たちにしたらお前はずっと優しい里菜のままだよ。それに女子高生なんかより里菜のがずっと魅力的だよ』
キースはきっぱりと言った。
『あ、ありがとうキース。そうよね、あたしのがずっとずっと…ずーっと魅力的よね…自信持つわ』
里菜は泣き止んだ。
『キ、キース…お前今のアメリカンジョークか?』
シュンはひきつった表情でキースに小声で尋ねた。
『アメリカンジョーク?バカな…俺はイギリス人だ』
キースは笑って言った。
『いや、イギリス人なのは分かってるけど…もう、良いや』
シュンは戸惑いながら言った。
『あー!!もうすぐ開場の時間じゃない!!みんな裏に行きましょ』
里菜がそう言うと、メンバーはステージの裏に移動した
『あっ!!生徒たちの声が聞こえて来た』
里菜は体育館に入ってくる生徒の声に気付いた。
『あー、何か緊張するなー…落ち着かねぇー』
シュンは貧乏揺すりをした。
『1000人なんて久しぶりだもんね』
レイナは笑顔で言った。