ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
光が射すとき♪
10月13日。
学園祭ライブ以降、高校生の世代に一気に火がつき、フレンズの人気がまた上がり始めた。
『今日はお前たちに話があるんだ。俺の弟の石川誠也の計らいで、オレンジミュージックイチ押しの新人ジュリとフレンズで、一緒にライブをやらないか?と言う話だ』
小林誠吾は事務所に集めたメンバーに言った。
『石川誠也が絡んでるのか…』
シュンは戸惑った。
『はっきり言って、フレンズの方が名前は売れている。弟の狙いはフレンズと一緒にライブをする事で、新人のジュリの名前をもっと世間に売ろうとしてるんだろう』
小林誠吾ははっきり言った。
『俺たちの名前を使ってね…売名行為か…』
シュンは考え込んだ。
『確かに売名行為だが…逆にお前たちはそれを利用する事も出来る。オレンジミュージックが会場もスタッフも全て引き受けてくれる』
『オレンジミュージックを利用するか…』
キースは考え込みながら言った。
『オレンジミュージックのプライドがあるから…1万人以上入れる会場で歌う事になるだろうな』
小林誠吾はきっぱりと言った。
『1万人以上…』
里菜は驚いた。
『会場の奴らの心をお前たちの歌で魅了してやらないか?』
小林誠吾はそれぞれのメンバーの目を見た。