ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
『してませんね。リハーサルとか面倒臭いからいらないって言われました』
スタッフは呆れた感じで言った。
『完全にライブをなめてるわね』
里菜は少し怒り気味に言った。
そしてリハーサルが終了し、ライブが始まった。
このライブは前半と後半に分かれていて、前半にジュリのライブ後半にフレンズのライブとなっていた。
せっかくだからとスタッフに言われ、フレンズは客席からジュリのライブを見ることになった。
『すごい人ね…何人いるのかしら?』
里菜は観客の多さに驚いた。
『2万3千人らしいよ。スタッフの人が言ってた』
レイナは里菜を見て言った。
ステージ上にスポットライトが当てられ、ジュリが姿を現すと観客は歓声をあげた。
『皆さ〜ん。今日はジュリのために来てくれて、ありがと』
ジュリはブリッコして言った。
そのジュリの言葉に客席は『ジューリジューリ』と騒いでいた。
『じゃあ、歌聴いてね〜。“恋しちゃったよ”』
ジュリがそう言うと曲が流れ、ジュリは歌い出した。
客席は『ジューリジューリ』と曲に合わせて声をかけていた。
頭には『ジュリ命』とか『ジュリLOVE』とか書かれたハチマキを巻いている者もいた。
ジュリのうちわを持つ者もいれば、ジュリの缶バッチを胸に着けてる者もいた。