ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
『何か売名行為とか言ってたあたしたちがバカみたいね…ほとんどジュリのファンじゃない』
里菜は呆れた感じで言った。
『ジュリのファンの奴ら、すげー面白いな』
シュンはジュリよりファンの方を見入っていた。
『そろそろ私たちの出番だから、みんな行こうよ』
レイナがそう言うと、メンバーはステージ裏へと向かった。
『皆さん今日はありがとうでした。皆さんとお別れするのは寂しいけどぉ、ジュリのライブは終わりです。バイバーイ』
ジュリはそう行ってステージから姿を消した。
そしてジュリが姿を消すと同時に、フレンズがステージ上に姿を現した。
さっきまで立っていた客席の8割程の客は、座席に座っていた。
その中にはあくびをしてる者もいた。
『えっ、えーと…フ、フレンズです』
レイナは客席のそんな様子を見て、凄く言いにくそうだった。
『ジュリ出せー』『お前たちに用なない。ジュリ出せー』観客たちはフレンズを見て大声で言った。
『か、完全にアウェーだな俺たち…』
シュンは戸惑った。
『う、歌いにくいよー』
レイナはなげいた。
そんな客席の様子を見て里菜は、突然レイナのマイクを奪っておもいっきり叫んだ。